※2018年閉店しました
鷹巣の老舗お寿司屋さん。
なんと推定17年ぶりに訪れました、てかまだご健在だったんですねレベルですよ。
ちょっと街はずれにあり、こっちのほうまで来る用がないと今や目にすることすらない。
近所に「かっぱ寿司」が出来る前、小学生だった頃は過言でなく週1ぐらいで家族で通っていたお店、まわるごくう寿司。
家族で行くのはめっきり「かっぱ寿司」になってはや十数年…今回久々にわたしの提案で行ってみることに。
現在どうなっているのかまったくわからないまま行ったので、いろいろ衝撃でした。
昔のまんま!!
鷹巣郵便局の通り、へんてこ交差点(?)の先に変わらぬ佇まい。
まったく変わってない。怖いほど変わってない。
店内も…
BGMだけが流れる静かな店内。客は私たちだけ。
まぁまだ17時半でしたし…?
おかげで職人さん独占、頼み放題でしたよ。笑
喋り声が筒抜けなのが難点かな…
この日のおすすめから、あじと白子。
この時点で「あ、やっべぇ、美味いな」と気づく。笑
いやー、かっぱ寿司にすっかり慣れてしまってから、ちゃんと職人さんのお寿司を食べると全然違う…。当たり前ですけど。
かっぱ寿司は「米の上に切り身が乗ってるだけ」だけど、これは「お寿司」だわ。
あとシャリが美味い。あくまで自分の中でですが、シャリの味が濃いお店って多いんです。ここは主張してこないですね。
でもガリは市販っぽかった。あとぶりがなかった。(ぶり大好き)
問答無用で味噌汁が運ばれてきてから「あ、そっか、無料なんだっけ」と気づく。
具はその日によって違いますが、サービスでついてくるんです。それこそ17年前当時から!
変わってない。怖いほど変わってない。
このえび頭だしの味噌汁も。
ごらんの通り、無駄を出さないためにほぼなにもまわってはおりません。
申し訳程度に2,3つはあったかな……。
でもそのほうがよかった。なんたって貸切りで頼み放題なんだし。(もう言わなくていいわ)
壁に張ってあったポスターによれば、曜日によってサービス品が変わるようで、我々が行った月曜日は「○○づくし」が100円~サービスとのこと。
というわけで「貝づくし」を注文。
あ、ちなみに値段ごとにお皿の柄が分けてあるのも、17年前のままでした。
細かいことゆーと、しょうゆさしまでおんなじで思わず笑っちゃったよ。
てかそんなことが未だに記憶にある自分にも笑えるし。
これもおんなじだし。
このキャラクター昔からあって、たまに入口とレジのまわりの壁にぬりえが張り出されたりしてたんですよ。
当時レジ横にはアイスコーナーがあって、それがいつも楽しみでした。
現在は、ソフトクリームのポスターはチラ見しましたがアイスは見なかったな。
レジのつくりだけが唯一変わってました。トイレもそのまんまだった。
そもそもお寿司がそんなに…な父(かっぱ寿司ではうどんと肉と卵を食う)と、好きなネタがそもそもかっぱ寿司にはない母(ウニとかね)、明らかにかっぱ寿司で食べるよりもたくさん食べておる…。
いやーわたしも食べ過ぎました。おいしかったなぁ。
いちばん美味しかったのは中トロ。いまいちだったのは真イカ。(個人の感想です)
これは昔はなかった!!笑
飲んでびっくり、お風呂よりもぬるかったです。砂糖が溶けないよ…。
きっとお昼からここにあったんだね。(せつないわ)
変わらずそこにあった姿。
とにかく驚きでしたね。変わってなさすぎだったことが。
そもそも17年も経てば、潰れてても不思議じゃないんですよ。
かっぱ寿司をはじめ100円寿司がこれだけ台頭して来てて、こんな田舎にまでやって来て。
いとくに行ってもビックに行っても安いお寿司は買えます。
その中で変わらず頑張ってるっていうのはすごいことだし、それだけちゃんと需要があるってことに感動すら覚えました。
地元で頑張るお店というのはつまり、地元で愛されて続いているということ。
実際、我々が滞在した40分弱のあいだに、2組のお客さんがともに「持ち帰り」で来店しました。お客さんがいなさすぎて不安だったので、すこしだけ安心してみたり。
お昼からやってるよ。
メニューをみたところ、ランチもやっている。そばやミニ丼、サラダ、天ぷらなど小鉢が選べて、段階的に500円台~800円台まで数種類ありました。
これはけっこう惹かれました。握ってもらえるお寿司ランチなんて贅沢じゃないか。
「お昼からがんばってます!でも早く閉めちゃってごめんね!」っておっしゃってますし。
されど、変わったことも。
その昔。小学生の私の記憶。
ごくう寿司に来れば、駐車場は満タン、入店すればまずすぐ入って左の「待ちスペース」に通されるのが当たり前。
家族4人でもカウンターに並んで座るのも致し方ない。それぐらい人気で、常に混んでいて。職人さんも3、4人常におり、奥から運んでくる女のひともみんな威勢がよくててきぱきしてて。
とにかく賑やかなお店でした。
「あれは夢だったのか?」そう問いたいぐらい、終始静かなお店がせつなくさびしかった。
変わらぬ姿と、変わらぬ美味しさと、変わってしまった現実とを踏まえて。
100円寿司以上の価値を確実に感じたので、また行きたいと思いました。
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