この記事は、コーヒー大好き、でも長年の頭痛持ちだったわたしが、カフェイン断ちに挑戦した記録です。
カフェイン断ちにかけた期間は約1ヶ月。
結果、このようになりました↓
- 体調はすこぶるよくなり
- 頭痛は減り
- 寝つきがよくなり
- デカフェを楽しむようになった
ただし、カフェイン断ちの過程では「離脱症状」と呼ばれる体調不良が起きやすい、カフェイン断ちをしたあとは飲むものに気をつかうといった面もあります。
カフェインが体におよぼす影響から、私のカフェイン断ちのやり方や過程、その後1ヶ月・半年・1年後の変化までをまとめたので、カフェイン断ちを考えている人は参考にしてみてください。
カフェイン断ちを決意したわけ
わたしは、10歳の頃から20年以上の偏頭痛持ちです。
20歳から毎月の通院を続けており、頭が痛いときに飲む頓服が手放せませんでした。
カフェインは少量であれば頭痛をやわらげてくれますが、摂取しすぎるとかえって頭痛が起きやすくなります。
カフェインは依存性が高いため、体内のカフェインが切れると頭痛が起こり、またカフェインを飲み…という繰り返しに。
これは頭痛だけでなく、眠気やイライラに置き換えても同じことが言えますね。
市販の一般的な頭痛薬の多くは、カフェインが配合されています。(※病院でもらう頓服には入っていません)
普段からコーヒーや緑茶を飲むうえに、頭痛薬を頻繁に飲んでさらにカフェインを摂取する。
これを無意識に、長いあいだ行っていたために、わたしの体はカフェイン依存症のような状態になっていたのです。
また、1ヶ月の半分以上を市販薬に頼るような状態は「薬物乱用頭痛」を引き起こします。
頭痛薬を飲めば飲むほど、さらに頭痛になって薬が必要になるという悪循環でした。
毎日服用する頭痛の予防薬を飲んでみても、副作用がひどくて続けられない。
なによりしょっちゅう頭痛があっては、仕事や生活にも支障が出る。
長年悩んできてついに、わたしはカフェイン断ちをする決意をしたのです。
どのぐらいカフェインを摂っていたのか?
同じような人も多いと思いますが、コーヒー(カフェオレ)が大好きで、とにかく毎日飲んでいました。
出かけるときは必ずドライブのお供にし、仕事中も1〜2杯は当然。
20代の頃は、甘いカフェオレを食事がわりにしていたことも…。(マネ、ダメ、ゼッタイ)
さらに市販の頭痛薬は1ヶ月のうち半分ぐらいは飲み、1日に2〜3回飲むこともありました。
当時服用していた薬のカフェイン含有量は、1回分80mg。
つまり、3回飲むと240mg摂取していたことになります。
成人の1日のカフェイン摂取上限量は、欧米基準で400mgとされています。
これはコーヒーを5・6杯飲めば到達してしまう量。
頭痛薬+コーヒーのコンボで、これに近い量を摂取していたかと思うと…怖くなりました。
カフェインが含まれる飲み物・食べ物
カフェイン=コーヒーと言い換えてもいいぐらい、有名なのがコーヒーですよね。
ドリップ・エスプレッソ・インスタントなど、濃さによってカフェイン量も変わります。
また、カフェインはコーヒーだけでなく、さまざまな飲み物・食べ物にも含まれています。
まずはお茶類。緑茶・紅茶・ウーロン茶・ほうじ茶・玄米茶・ジャスミンティーなどは、100mgあたり20〜30mgのカフェインが含まれます。
ときどき「ほうじ茶はローカフェインだから大丈夫」という情報を見かけますが、実際はほかのお茶と大きな差はありません。
玉露や抹茶など、茶葉の量が多い・濃いほどカフェインの量も多くなります。
もちろん、抹茶を使ったお菓子やスイーツも同様です。
カカオを含むチョコレートやココアもアウト。
さらに栄養ドリンクやコーラ、風邪薬なんかもクセモノ。
一度コンビニで、いろいろなドリンクの成分表示を見てみてください。
カフェインを含む飲み物がどれだけ多いか、わかると思います。
カフェインが含まれない飲み物とは?
では、逆にカフェインが含まれない飲み物は何なのでしょうか?
わたしがまず目をつけたのは、麦茶でした。
カフェイン断ちをする人たちの中にも愛飲者が多い麦茶。
- ミネラル豊富で水分補給ができる
- コンビニや自動販売機でも手に入りやすい
- クセがなく飲みやすい
- 家でも安く、手軽につくれる
- 濃い目にいれるとコーヒー的な風味がする(気がする)
ほかにも 、以下の飲み物がカフェインゼロです。
- 水(当たり前)
- ハーブティー(※種類による)
- ルイボスティー
- 黒豆茶
- 十六茶・爽健美茶
- たんぽぽコーヒー
- オレンジジュース・カルピスなどのジュース類
- 野菜ジュース
- 豆乳・牛乳
基本、このあたりのものを飲んでおけば大丈夫という感じですね。
デカフェという選択肢
いろいろ調べるなかで、デカフェという存在を知りました。
もともとカフェインを含むものから、カフェインを抜いた飲料をデカフェと呼びます。
コーヒーはもちろん、紅茶や緑茶でもデカフェの商品が出ていますよ。
ただし、厳密に言うと、デカフェのカフェインは完全にゼロではありません。
欧米では基準が厳しいのですが、現在のところ日本では「90%以上カフェインを取り除いたもの」がデカフェと呼ばれているからです。
完全にカフェインがゼロの場合は「ノンカフェイン」や「カフェインゼロ」「カフェインレス」などと表記されます。
そのため、デカフェだからといって、飲み過ぎないよう注意しましょう。
カフェイン断ちのために選んだ方法
以上をふまえ、わたしがカフェイン断ちのために選んだ方法は以下の通りです。
- カフェインを含む飲み物や食べ物を知り、それらを摂取しないようにする
- コーヒーをデカフェに変える(1日1杯まで)
- 頭痛薬をカフェインなしのものに変える
- 基本的に飲むものは麦茶
離脱症状を覚悟する必要がある
カフェイン断ちをすると、離脱症状と呼ばれるさまざまな症状があらわれます。
主な症状は以下のとおり。
- 頭痛
- 吐き気
- 眠気
- だるさ
3日ほどでおさまるという人から、2週間続いたという人、2ヶ月間おさまらなかったという人までいて、その症状も千差万別。
それまで日常的に摂取していたカフェイン量が多いほど、離脱症状も強く出ます。
わたしの場合は最初からガッツリですが、不安な場合は徐々に減らしていく、移行期間を長めにとるなどしたほうがいいでしょう。
たとえば、1日3杯飲んでいたコーヒーを2杯に、慣れたら1杯にするみたいな感じ。
寝る前の1杯をデカフェに変えるだけでも、効果は感じられると思います。
それではいよいよ、わたしの実際の経験を時系列とともに見ていきましょう。
わたしのカフェイン断ち体験談
1日目〜1週間目
いきなりですが、はじめの1週間がもっともつらい時期でした。
とにかく絶え間ない頭痛で、最初の3日間は仕事にならないほど。
わたしはパソコンとにらめっこする仕事なのですが、画面を見るだけで目痛と吐き気に襲われました…。
さらに、昼間は強烈な眠気が襲ってきます。
この期間、ろくに仕事ができないため夜早く寝て、そのうえ昼寝もしていたので、1日10時間以上は寝ていました。
頭がぼーっとして、体もだるく、頭痛と吐き気がセットになってやってきます。
あまりにつらかったので、観念して4日目からは偏頭痛薬を飲みました。
カフェインが配合されていない頭痛薬も飲んでみたのですが、こちらは効果なし。
カフェインは血管を収縮させる作用があるため、カフェインを断ったことで血管が開いて頭痛になっていたと考えられます。
わたしが病院でもらっている偏頭痛薬の頓服は、開いた血管を収縮させる作用があるため、効いたんですね。
朝起きて頭痛→薬を飲んで治し夜まで過ごす、という日を4日間繰り返すと、その後はようやく頭痛から開放されました。
幸い、家で1人で仕事をしているため調整がききましたが、そうでない場合は急なカフェイン断ちはリスクが大きいと思います。
もしわたしが普通の会社員だったら、途中で止めていたかもしれません…。
2週間目
2週間目に突入です。
朝の目覚めはいいのですが、夕方から夜にかけて頭がぼーっとし、集中力に欠ける…という日が続きました。
わたしはもともと、頭痛がひどくなる前の「なんだかもやもやする」というぐらいで頭痛薬を飲んだり、コーヒーを飲んだりするクセがあったんです。
いつもならここでカフェインを流し込んで、もやもやをごまかしていた…という状態。
これがまさに「カフェインが抜けていく」ときだったのかもしれません。
週末、カフェイン入りと気づかずにうっかりジャスミンティーを飲んでしまい、2日間偏頭痛が再来しました。
このときはまだ、カフェインを含む飲み物をはっきり覚えていなかったんですよね…。
さいわい、この期間にはひどい眠気はなくなり、昼寝をしなくても仕事ができるようになりました。
3週間目
ようやく頭痛から開放されたのがこの時期。
以前のように「なんだか頭がもやもやする」というときは、疲れや肩こりが原因のことが多いため、体を動かしたり入浴したりするようにしました。
また、2週間目までは、朝起きると「コーヒー飲みたい」という欲求が残っていたのですが、3週間目にはキレイに消えたのも大きな変化ですね。
これまでは朝のコーヒーが習慣だったので、自分の欲求にすら気づいていませんでした。
1週間目の頭痛や眠気の苦しさを思い出すと、またカフェインを摂りたいとはまったく思わなくなりました。
体からカフェインが抜けきってしまうと、今度は少量のカフェインでも頭痛や眠気が起きやすくなる(過敏になる)んですよね。
1ヶ月目
この時期に実感したのは、お腹を壊さなくなったこと。
それに伴って、頻尿のほうも少しずつ回数が減ってきました。
今まで自分はお腹を壊しやすい体質なんだと思っていましたが、今回、思い当たるフシがありました。
それは、牛乳。
わたしはブラックコーヒーが飲めず、ほとんどはカフェオレでコーヒーを飲んでいました。
牛乳をそのまま飲むということはないのですが、カフェオレだと気にしてなかったんですよね。
日本人には乳糖不耐症といって、牛乳が体質に合わない人の割合が多いのだそう。
今までカフェオレで、カフェインだけでなく牛乳も大量に摂取し(きっと砂糖も)、そのおかげでよくお腹を壊していたんだな…と納得しました。
1ヶ月のカフェイン断ちを終えてみて
カフェイン抜きの生活で1ヶ月経ってみて。
やはり、はじめの1週間のつらさは半端じゃなかったです。
でもそこを抜けると、常につきまとっていた「頭がもやもやした感じ」がぱっと晴れたような感覚で、爽快でした。
コーヒーへの欲求について
コーヒーを飲みまくっていた期間が長かったので、カフェイン断ちをしたあと、本当にコーヒーをきっぱり止められるのか?という不安がありました。
しかし、後半はコーヒーへの欲求そのものが消え、デカフェすらほとんど飲みませんでした。
麦茶や水だけでもまったく支障はなかったです。
頭痛について
最初の1週間をのぞけば、頭痛が起きたのも月に3〜4回と大幅ダウン。
今後、どのぐらいのペースで維持できるかがカギですね。
よかった点は、カフェイン入りの市販の頭痛薬を断てたこと。
そもそもカフェイン断ちをしようと思わなければ、頭痛薬の種類を見直すこともありませんでした。
病院でもらっている頓服はカフェインが入っていないので、今後も適宜利用していきます。
カフェインが入っていない市販の頭痛薬も、一応買ってはあるのですが。
飲まなくても済むようになるのが理想ですね。
気持ちの変化について
カフェイン断ちを実行する前は「コーヒーが飲めなくなるなんて寂しい」という気持ちがありました。
カフェやコーヒーショップにももう行けないのかな…と。
しかし、フタを開けてみると、コーヒーへの欲求そのものが消えたことが本当に驚きでした。
何年もコーヒーを愛飲していた状態は、まさにカフェインへの「依存」だったんだな、と強く実感しましたね。
カフェイン断ちから半年後の変化(2017年6月)
カフェイン断ちを決行してから半年が経過しました。
その後の大きな変化について、書き残しておきます。
頻尿が治った
頻尿が完全に治りました!
知らんがな、て感じですよね。笑
もともと1時間に1回ほどと、かなりのペースでトイレに行く人間だったんです。
外に出かけても、必ずトイレ探しからはじまる、トイレのそばを陣取る、といったわずらわしさが常にありました。
それがすっかりなくなり、(たぶん)人並みの回数に落ち着いたのが嬉しすぎます。
これ、一見地味に思えるんですが、本人にとってはかなりストレスが軽減されました。まじで。
胃痛が消えた
いやどんだけ体調不良あったんだよ!もともと!って感じですね。笑
1ヶ月では変化がなかった胃痛ですが、気づくと消えていました!
ここ10年以上常に胃痛とはお友達だったので、びっくり。
ていうか、カフェインが胃にまで影響してると思ってなかったので、嬉しい誤算でしたね。
頭痛のペースはほどほどになった
ほどほどって言い方はおかしいかな?笑
頓服が必要な偏頭痛のペースは、月5〜6回でキープできています。
まだそんなにあるんかい!ってツッコまないでください…本人にとってはめちゃくちゃ変化大きいので!!
市販薬でも効く緊張型頭痛の回数は、カフェイン断ちをする前と比べると大幅に減りました。
カフェインが入っていない頭痛薬も、月に2〜3回飲むか飲まないかですね。
これぐらいなら人並みといってもいい…かも?(人並みがわからない)
普段飲んでいるもの
継続して、家では麦茶を愛飲しています。
ティーバッグを通常1つのところ、2つ入れると味が濃くておいしいんですよ。(水出しの場合:豆知識)
夏なので、水筒に入れて持ち歩いたりもしています。
スーパーでもたくさんのデカフェが売られていることを知ったので、いろいろ試しているところ。
緑茶、紅茶、ジャスミンティーはホットのティーバッグ、コーヒーはスティックタイプやインスタントで楽しんでいます。
ただし、前述のとおり、デカフェはカフェインがゼロではありません!
ですので、1日1杯までと決めています。
といっても毎日飲んでいるわけではなく、週2〜3日程度の話ですからね。
飲み物以外だと、たま〜にチョコレート入りのお菓子を食べるくらい。
よっぽど大量に食べるのでなければ、抹茶やチョコレート(のカフェイン)に関しては、あまり気にしないことにしています。
出先での対策
カフェイン断ちをして初めてわかったのが、外食のときが大変だということ。
お冷が出るならいいのですが、お茶系が出てきたときは、べつでお冷をもらうというひと手間がかかります。
また、ランチにはコーヒーか紅茶がセットになっているパターンが多い!
この場合も、「カフェインがだめなので、なにかほかの飲み物に変えていただけますか?」と頼まなければなりません。
そして選べるのもジュース系が多くて…正直ジュースはそんなに飲まないので、そこは仕方がない部分ですね。
また、コンビニや自販機でも選択肢が少ないです。
世の中にはこんなにコーヒー飲料が多かったのか!と驚いてしまうほど。
ジュース以外だと麦茶やミネラルウォーター、野菜ジュース、豆乳あたりですね。
(2022年追記)最近だと青汁とか、アーモンドミルクとか、種類も増えてきてる感じです。
デカフェの飲み比べを楽しむ
外出先にチェーン店があれば、デカフェを楽しむようになりました。
スタバやタリーズ、ミスドなど、大手チェーンが続々とデカフェを発売しているので、便利になったなーと思いますね。
(2022年追記)お茶でもデカフェのものが本当に増えました。
とくに生茶はよく売っているイメージです。
コーヒーでも、ボスのカフェベース 贅沢カフェインレスなんてマジウマですよ。
何本も買って常に家にキープしてます。(牛乳は必要です)
カフェイン断ちから1年後の変化(2017年11月)
あっという間に1年が経過しました。
頭痛の頻度も変わらず、頻尿も改善されて快適な日々です。
そしてさらにもうひとつ、大きな変化がありました。
それは、睡眠の質がよくなったこと。
もともと寝付きが悪い・眠りが浅い・早朝覚醒があるなど、あまりきちんと眠れるほうではありませんでした。
それがふと気づくと、
- 布団に入るとすぐ眠くなる
- 寝ている間一度も起きない
- 早朝に目覚めることもない
という状態に。
なぜだろうと不思議に思っていましたが、調べてみると「カフェイン断ちをしてから寝つきがよくなった」という人がけっこういるのです。
カフェインは脳を覚醒させる作用があるので、カフェイン断ちをしたことで、自然に眠りにつきやすくなったんですね。
睡眠の質が悪い人は、寝る前のコーヒーをやめたり、コーヒーの量を減らしたりするだけでも効果があると思いますよ。
まとめ:カフェイン断ち、おすすめします
カフェイン断ちは、それまでにどれだけの期間、どれだけの量のカフェインを摂取していたかで、大変さが変わります。
離脱症状はマジでつらいですが、そこさえ乗り越えれば、大変さを上回る恩恵が受けられるはず。
わたしのように頭痛持ちだったり、寝付きがわるい・胃痛もち・お腹を壊しやすい・頻尿といった症状があったりする人は、挑戦してみてもいいかもしれませんよ。
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